暑い中でのトレーニングは効果的?

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梅雨が明け急激に暑くなってきました!こんなに暑いと外で運動する気にならないという方も多いのでは?

「こんな暑い中でトレーニングするのは効率が悪い(怒)!」という方もいらっしゃるかもしれませんが、まぁそんなに怒らないでください笑。

熱中症などへの注意が必要なのは言うまでもありませんが暑い中でトレーニングをすることはある意味とても効果的なんです☝️。

今回はそれに関連する研究等をまとめてみます。


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Temperate Performance Benefits after Heat, but Not Combined Heat and Hypoxic Training
McCleave EL, Slattery KM, Duffield R, Saunders PU, Sharma AP, Crowcroft SJ, Coutts AJ.
Med Sci Sports Exerc. 2017 Mar;49(3):509-517

☝️の研究では、26人のランナーを対象に3週間のトレーニング期間を設定。同様のインターバルトレーニングを以下の3グループに分けて実施しています。

① 高地滞在(3000mに1日13時間)+暑熱環境(33℃)でのインターバル(インターバルは低地で実施)

② 低地滞在+暑熱環境(33℃)でのインターバル

③ 低地滞在+気温14℃でのインターバル。

トレーニング期間の前後に3kmのタイムトライアルを実施していますが、記録が向上したのは②の暑い中インターバルを行い、低地に滞在した選手だけだったそう。

記録が向上したメカニズムは不明とのことですが、暑い中でトレーニングをすると実際にパフォーマンスが向上し、空気の薄い高地滞在を合わせて実施しようが特に効果はないらしい。

高地トレーニングについてテレビなどで見たことのある方も多いと思いますが、お金がかかるし、高地に慣れるまでに時間もかかるので実施しやすい方法でもないのが現実問題かと。

高地トレーニングを否定するつもりもないし、高地トレーニングは高地トレーニングで実際に効果が証明されたトレーニングもあるので実施できるならそれも良いかと思いますが、高地トレーニングが実施できなくも、暑い中頑張ると効果があるということです。


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Does Short-Duration Heat Exposure at a Matched Cardiovascular Intensity Improve Intermittent-Running Performance in a Cool Environment?
Philp, Calvin P.; Buchheit, Martin; Kitic, Cecilia M.; Minson, Christopher T.; Fell, James W.
International Journal of Sports Physiology & Performance . Jul2017, Vol. 12 Issue 6, p812-818.

こちらの研究では、12人のラグビー選手を対象に、5日間の自転車トレーニング(70%HRRで45分)を35℃と15℃、それぞれの環境下で行い、効果に差があるのか比較しています。パフォーマンステストは18℃で実施。

その結果、35℃と15℃の両方で少しパフォーマンスが上昇。その差はほとんどなかったそうです。

また、トレーニング中の発揮パワーは35℃の方が28%ほど低い結果となったそう(35℃:1.8±0.2w/kg、15℃:2.5±0.3w/kg)。

...。

35℃でも15℃でも同様にパフォーマンスが向上し、トレーニング中の発揮パワーは35℃の方が小さい...。

発揮パワーが小さいと言うのは文字通り、あまり大きい力を出さなくても、速いスピードで動かなくても良いと言うことで、つまりは35℃の環境では15℃の時と比べてビシバシ元気よく動かなくとも同じトレーニング効果があると言うことです☝️。

暑い中では発揮パワーもどうしても小さく、言い換えるとスピードが落ちますが、あまり気にしなくてもいいようです。


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Postexercise whole body heat stress additively enhances endurance training-induced mitochondrial adaptations in mouse skeletal muscle.
Tamura Y, Matsunaga Y, Masuda H, Takahashi Y, Takahashi Y, Terada S, Hoshino D, Hatta H.
Am J Physiol Regul Integr Comp Physiol. 2014 Oct 1;307(7)

Daily heat stress treatment rescues denervation-activated mitochondrial clearance and atrophy in skeletal muscle.
Tamura Y, Kitaoka Y, Matsunaga Y, Hoshino D, Hatta H.
J Physiol. 2015 Jun 15;593(12):2707-20

さらに、☝️の2つの論文では、ザックリまとめると以下ようなことが報告されています。

マウス🐭を25m/分の速度で30分間走らせ、その直後に40℃の部屋に30分間入れると、トレーニング効果(ミトコンドリア関連の酵素活性やタンパク質量)がさらに高まる。

また、40℃の部屋に30分滞在という熱刺激だけでも、ミトコンドリア関連のトレーニング効果が認められる。

さらに、マウスの神経を除去した場合、それによって筋肉が萎縮したりミトコンドリアが減少しますが、同様の熱刺激を与えることでこのような減少を抑えられることが示されています。

メカニズムは明らかではありませんが、熱刺激がミトコンドリアの分解を抑制するのではないかと考えられるとのこと。


ミトコンドリアの主な働きは酸素を使ってエネルギーをたくさん作り出すこと。発電所のようなものです。

マウスが対象の実験ではありますが、40℃の部屋に滞在することでミトコンドリアがよりパワーUPしたり、分解を抑制されるのは非常に興味深い...。


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ここまで色々とご紹介しましたが、どうでしょう?

それぞれをまとめると、

1)暑い中でトレーニングすると実際にパフォーマンスが向上するようだ。

2)暑い中ではパワーやスピードが低下するが、あまり気にしなくても良いのかもしれない(*)

3)暑い中でトレーニングする、また暑い中で過ごすだけでもミトコンドリアの機能が向上するらしい。

と言うことになります。*パワーやスピードを向上させたいなら涼しい環境でトレーニングした方が良いかも。

暑い中でも頑張ってみるか!と思っていただければ幸いです笑。

熱中症などへの対策もお忘れなく!

(参考:身体が暑さに慣れるには少し時間がかかる(熱順化)



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