2021-8-29(トレッキングポールは歩きを助ける?邪魔する?)

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Sokka.ではすっかりお馴染みのノルディックウォーキング。客観的(科学的)に見て、その効果はどうなんでしょう?

以下の論文では登山で使うトレッキングポールの効果についてまとめられています。ノルディックウォーキングと厳密には違うかもですが、ほぼ同じ運動だし、参考までに情報をシェアします。

Are Trekking Poles Helping or Hindering Your Hiking Experience? A Review
Wilderness Environ Med. 2020 Sep 23
Ashley L Hawke, Randall L Jensen

この研究ではトレッキングポールがハイキングを助けるのか?邪魔になるのか? 過去のトレッキングポールに関する研究を改めてまとめ直し、結局どうなのか調べられています。

結果を簡単にまとめると...

◎ カロリー消費UP!

これはどの研究でも一貫した結果のようです。ストックを使用することで上半身の筋肉が動員され、普通に歩くよりも約20%消費カロリーが増えるそう。ちなみにこれはストックの重さによるものではなく、手に持っているだけではダメだそう。しっかり使って初めて効果が得られます。

◎ より速く歩ける!

ストックを使って歩くと通常よりもスピードが上がることが複数の研究で報告されています。これはストックで推進力を得る(腕で押す)からではなく、ストックを使うことでストライドが広がりピッチが上がるからだそう。

腕力でグイグイ押すと言うより、ストックを使うことで普通に歩くのがサポートされ足運びがスムーズになるようなイメージかと。特に荷物を背負っている時や、上り坂でその効果が大きいようです。

◎ より楽に歩ける!

ストックを使うことで主観的な運動強度は低下するとのこと。簡単にはより楽に歩けるようになると言うことです。これも荷物を背負っている時や上り坂で効果が大きいらしい。

カロリー消費が増えるのに楽に感じるのは矛盾しているように感じますが、これはとても重要なポイント。いくつかの研究では主観的な運動強度(どれくらいキツく感じるか)がペースや持続力に関係していると言われています。

◎ 関節や筋肉の負担が減る!

下り坂でストックを使うと関節や筋肉の負担が少ないようです。年をとって足腰が弱ってきた...体重が重い...などの場合に有効。

一方で心肺の要求は高まるみたい。普通に歩くよりも心臓がドキドキし息が上がるみたいです(でも上記のように感覚的には楽なんだそう)。

◎ バランスがとりやすい!

直感的に理解できますが、ストックを使うとバランスがとりやすくなります。面白いことに、重たい荷物を背負う場合はストック2本、荷物を背負わないか軽い場合は1本で十分なようです。

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ネガティブなデータはあまり見られず...(検証されていない)ですが、世の中にはいろんな意見の人がいます。ストック反対派の意見は以下の通り。

◎ 崖っぷちなどでは邪魔になって危ない。

◎ ストックに頼っていると足腰が鍛えられない。

◎ バランス能力やコーディネーション能力が鍛えられない。

足腰を鍛えよう、バランスやコーディネーション能力を高めようと言う時はストックは置いて行きましょう。

崖っぷちやお尻をついたりロープが張ってあるような急な下り坂では確かにストックは邪魔になります。個人的にも経験あり笑。そんな時は折りたたんだりして収納するか、そんな場所に行く時は最初から持って行かないことですね。

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上記のようにたくさんの良い効果があるストックを使ったウォーキング!Sokka.にはレンタル用のストックを各サイズご用意しております。まずはお試しあれ!

愛媛県のコロナ警戒レベルが感染対策期の間はイベント等もお休みですが、木曜の19時からみんなでウォーキングする会などありますので再開したらお気軽にご参加ください。


こちらも参考にしました👇

Scientists Weigh in on the Great Trekking Pole Debate(A new review sifts through the evidence for and against hiking with poles)
Sweat Science : Oct 23, 2020
Alex Hutchinson

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