速く楽に走るためにはどんな練習をしたらいいんだろう?それを知るためにはまず速く楽に走るために何が重要かを知る必要がある。
以下の研究では、ゆっくり〜ダッシュまでの走るスピードによって、足首と股関節、どちらの筋肉が強く関わるか?ということが検証されています。何かの参考になるかも!?
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Muscular strategy shift in human running: dependence of running speed on hip and ankle muscle performance.
Dorn TW, Schache AG, Pandy MG.
The Journal of experimental biology 2012 Jun 1;215(Pt 11):1944-56.
走るスピードにはストライド(歩幅)とピッチ(回転数)の両方が関わる。歩幅が大きく回転数も多ければ速く、歩幅が小さく回転数も少なければ遅い。
一般的に、そんなにスピードが速くない間は地面にしっかり力を伝えて歩幅を伸ばすこと、スピードが速くなると足を速く回転させて回転数をあげることが大切だと言われています。
では、歩幅を伸ばしたり回転数を上げるのに、一体どんな筋肉が大切なんでしょうか !?
この研究の実験結果によると...
およそ時速25kmまでは足関節底屈筋(ふくらはぎの筋肉)がポイントだそう。これらの筋肉が体重を支え歩幅を伸ばす働きをしているそうです。
一方、時速25kmを超えるとこれらの筋肉よりも股関節の筋肉がポイントになってくる。
スピードが速い場合、接地時間(足を着いている時間)も短い → ふくらはぎの筋肉が力を発揮する時間も短い → うまく力を発揮できない... ということでスピードを上げるためには回転数を上げることが大切になってくるんだとか。
腸腰筋や臀筋群、ハムストリングスなどの股関節の筋肉が脚の回転を上げるのに関わっており、時速25kmを超えるようなスピードではこれらの筋肉の働きが重要になってくるそうです。
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この研究の対象者は「経験を積んだランナー」とのことなのですが、ゆっくり走るスピードの設定がおよそ時速12km(1km5分ペース)と少々速い気がする...。
この研究結果によると、時速25kmを境目に歩幅から回転数にポイントが移行するようですが、我々のような一般人にはもう少しゆっくりなスピードが境界になるかも知れません。
とはいえ、時速25kmものスピードでマラソン(長距離)を走る人は少ないと思います。つまり、マラソンなどを速く楽に走れるようになろうと思うと、ふくらはぎの筋肉を鍛え、歩幅を伸ばすことがポイントになってくる可能性が高い!
そこで、個人的にお気に入りのふくらはぎトレーニングは "縄跳び" です!
実際、週に2~4回、合計で週に10~20分間縄跳びをすることでパフォーマンスが向上するという研究もある( https://sokka-sokka.seesaa.net/article/482936486.html )。
もう一つオススメは「ダッシュ」!
水曜夜の練習会でもよくやるんですが「1分間に〇〇歩のリズムで10秒」など、ただダッシュするのではなく、リズムのひと工夫が重要なポイント。
↑のようなジャンプ系トレーニングも効果的ですが、負担が大きいのでケガに注意!
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