2021-5-10(なんで足が攣るのか?対処法は?)

IMG_5250.JPG (いつか出た恐羅漢のレース:この時はよく足攣ったなぁ〜苦笑)

Cramping in Sports: Beyond Dehydration
Andrew N. L. Buskard
Strength and Conditioning Journal: October 2014 - Volume 36 - Issue 5 - p 44-52

上記の論文によると...

体が攣ることを専門用語で運動誘発性筋痙攣というようですが、なんとその原因を解明するための研究はとても少ないそうです。これまで脱水やミネラル分の不足が攣ることの原因と考えられてきましたが、過去に発表された研究をみてみるとそうでもないらしい。

アイアンマントライアスロンと56kmのランニングレースで痙攣の発生率を調べた研究がありますが、攣った選手とそうでない選手の血中ミネラル濃度に差はなかったそうです。また、競技後の体水分減少にも差がなく、体が攣る原因として脱水や電化質不足は考えにくいのではないかと言われています。

しかし、運動前と運動中にスポーツドリンクを摂取することで体が攣るまでの時間は150%長くなるようです。したがって、水分やミネラルの補給が重要なことに変わりはない。

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過去の研究を見返すと最も裏付けのある原因は「疲労」と「神経学的な要因」なんだとか。

前置きとして少し筋肉の話をしますが、「筋紡錘」というセンサーが筋肉の中にあります。これは筋肉がどれだけ伸ばされるか検知するセンサーで、筋肉が伸ばされすぎると危ないので「縮め!」という指令が出るわけです。

もう一つ「ゴルジ腱器官」というセンサーがあります。こいつは筋肉の端っこの腱のあたりに存在し、筋肉がどれだけ大きな力を出しているか監視しています。発揮する力が大きすぎると体は壊れるので一定以上になると「緩め!」という指令が出ます。

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そして、研究者たちによると「局所的な筋疲労は筋紡錘の求心生活動を増加させる一方、ゴルジ腱器官の求心性活動を低下させる」とのこと。要するには、筋肉に疲労が溜まってくると筋紡錘の活動は増加し、ゴルジ腱器官の活動は低下するということ。

こうなると... 筋肉が伸ばされることを検知するセンサー(筋紡錘)が敏感になり、ちょっとしたことで筋肉が縮め!という指令を受けることになる。一方、筋肉が出す力を出しすぎないように監視しているセンサー(ゴルジ腱器官)は鈍くなり、なかなか緩め!という指令が出てこない。

ということで、やたらと筋肉が縮もうとして、一方で緩むことはなく、皆さんも経験したことのある状態になるわけです苦笑。

経験的にも身体が攣るのはレース終盤の疲れた時ですし、実際、持久系競技における最後の1/4のパートで体が攣りやすいこと、特にトレーニング時よりもペースが速い時に起こりやすいことが研究によって明らかになっていて納得。

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その他、身体が攣ることの原因としてよく言われるのが環境(やたら暑い時や寒い時は攣りやすい!)。とはいうものの、やはりこれも直接的な根拠はないみたいです。強いて言えば極端に暑い時や寒い時は「疲れやすい」ということが原因になる可能性があります。

また詳しいメカニズムは不明ですが、体の攣りやすさは遺伝するらしい...。実際に研究でも身体が攣ることと相関関係のある項目として「過去に攣ったことがある」ことが挙げられています。「いつも足を攣る...」とか、反対に「私は足を攣ったことがない!」なんて人も身の回りにいませんか !?(笑)

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ではどうするか !?

◎ 結局は水分とミネラルの補給:脱水やミネラル不足が直接的な原因ではないとはいえ無視するのは早合点。少なくとも体が攣るまでの時間を延長させることができますし、攣ること以外にも水分やミネラル分の補給は重要。

◎ 疲労に注意:筋肉の疲労と体が攣ることは強く関係していそう。レース前には疲労を溜めないようにして、レース中はオーバーペースにならないように注意しましょう。

◎ 鍛えろ!:結局はこれが一番大切。体が強ければ同じ運動をしても疲れにくい。

体がよく攣るという方はレース時はもちろん、日常生活の水分補給から見直してみると良いかも。そしてレース中は張り切りすぎず自分のペースで走りましょう笑。結局はそれが一番速いかも !?

そしてやっぱ練習です!

難しいことは置いておいてまずは玄関から一歩外に出る。なんでも良いからやってみる。まぁせっかくやるなら楽しく前向きに取り組めることが良いですね笑。

お困りのことはお近くのSokka.にご相談を〜笑。

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