2022-6-18(これまた違った推進力!YONEX:SAFERUN AERUS)

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先日YONEXのランニングシューズ(SAFERUN 100X)をご紹介しましたが、実はYONEXランニングシューズには他にもいくつかモデル展開があり、各モデルを履いて走っているとそれぞれに良さがあることが分かりました。

基本的なコンセプトは同じなのですが、それぞれ違った機能を持ち履き心地が違うんです!

その方の体のバランスや強さ、歩き方や走り方、用途や目標などによってオススメのシューズが違ってきますが、どれもなかなか良いんだこれが!繰り返しになりますが、いや〜YONEXを甘く見ていた...笑。

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今回は「 SAFERUN AERUS(セーフラン エアラス)」をご紹介!

前回ご紹介のSAFERUN 100X が「よく弾む」のに対し、こちらのSAFERUN AERUS は「よく進む」印象。なんか足がコロコロ転がるようによく進むんです。

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こちらが SAFERUN AERUS の断面図(↑)。

SAFERUN 100Xとの大きな違いは...

① ミッドソールにフェザーライトXがより多く使用されていること② 3Dパワーカーボンの形状③ アウトソールの構造です。

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① ミッドソールにフェザーライトXがより多く使用されている

100Xのミッドソールの多くが "フェザーバウンスフォーム" と言う反発性に優れた素材なのに対し、AERUSには "Feather Light X(フェザーライト X)"が使用されています。

一般的なEVA(靴によく使われる)よりも30%近く軽量なYONEX史上最軽量素材で、これによって 100X のようなポヨ〜ンとした反発はあまり感じないものの、めちゃ軽いのだ!

見た目は厚底っぽいしガッシリした感じがしますが、手に持つと軽っ!となるかも笑。ちなみに、100Xが250gに対し、AERUSは225gです(ともに26.0cm)。

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とはいえ、ミッドソール内部には12mの高さから落とした生卵が割れずに6m跳ね上がると言う "パワークッション+" を搭載。100Xほどではないですが衝撃吸収、反発性も十分感じられる。

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ちなみに "パワークッション" を使用したインソールは100Xと比べるとやや薄め(下がAERUS)。

◎ これらのことからも、100Xは「クッション&反発」、AERUSは「軽量&推進力」とそれぞれ住み分けができていることが分かります。用途や目的、好みに応じて最適なモデルを選択することができる!

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② 3Dパワーカーボンの形状

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こちら(↑)が AERUSに内蔵されている 3Dカーボン なのですが、船底型というかややカーブした形状になっています。

これによって コロンっ!と靴が転がるように足抜けが非常に良く、重心移動がとてもスムーズになるんです。

実際に履いてみると体重を足の指先に移動させると靴が転がるように前に進む感覚があり、スイスイ進んでなんとも心地よい笑。何だか勝手に進んでいくような感覚すら覚える。

ちなみに適度な "しなり" を持っていること、踵の横部分が立ち上げてあり着地時に足を安定させてくれることは 100X のものと同様です。

他メーカーほどカーボンが固くなく、正直言えばそれによる推進力は少々劣るかもしれませんが、その分足の負担が少なく、様々な脚力・走力の人が履きやすい靴に仕上がっています。

◎ カーボンを使っているけど、速く走るためだけではなく、安定感を持たせるため と言うのがYONEXのシューズの独自性です!

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③ アウトソールの構造

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靴のソールも内蔵されるカーボンと同じカーブ形状で、足抜けが非常にスムーズ。

また、アウトソールの形状を見ると、後足部で接地しても、中足部で接地しても、スムーズに指先へ重心が抜けるようラバーの位置が決められているのがわかる。

水曜19時〜行っているランニング練習会のインターバルにて実際にこの靴を履いてみた際に接地の仕方を色々と試してみたのですが、確かにどちらの接地方法でもスムーズに走ることができました。フォアフットで走っても問題ありません!

と言うか...

靴が転がる = 適度にガイドしてくれる ような感覚があり、練習の最後の方にはなんだか走り方のヒントを得たというかコツを掴んだというか...笑。

こうやって走れば良いのか!と言うのが何となく感覚的に理解できたような気がする(まだ練習が必要ですが笑)。

そんな効果もあるかも!?

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その他...

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靴紐が真ん中と端っこで太さが違って締まりやすく解けにくい構造になっていること(↑)、

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ベロが足首にある太い腱を裂けストレスを軽減していること(↑)、

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うっすら見えるアッパーの補強が足を的確にホールドしてくれること(↑)は 100X と同様です。

少し違うのは...

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SAFERUN 100X(↑)

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SAFERUN AERUS(↑)

アッパーつま先部分の補強が少し違います。

100X は周囲よりも少し硬めのフィルムを貼り付けるような形でアッパーを補強しているのに対し、AERUSはそれがほぼない。

だからといって不安定な感じなどがありませんが、100Xとは少し履き心地が異なります。AERUSの方がゆったりした感じがする。

人によっては100XとAERUSでチョイスするサイズを変える場合もありました。そんなことからも、やはり実際に履いてみて、その履き心地をお確かめいただくことをオススメします。

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ちなみにメーカー記載の情報を見るに、今回ご紹介の「SAFERUN AERUS」はサブ3.5〜サブ5.0、前回ご紹介の「SAFERUN 100X」はサブ4.0〜サブ6.0のランナーを対象としているようです。

記載されるタイムはあくまで参考程度ではありますが、自分も実際に各モデルを履いて走ってみて、それぞれのモデルのスピードの出しやすさやクッション性、安定性などから確かにそんな感じするわ〜と思いました笑。

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最近人気の厚底クッションのシューズって履き心地が良いのですが、意外と脚の負担は大きいんです!(参考:逆に危険!? ふわふわの厚底クッション

ウチでもそれが原因で色々とご相談に来られる方が多い...。

しかし、カーボンプレートを内蔵することによってクッション性を持たせつつ、グラグラせず、沈み込みすぎない安定感を持てせることができます。

これまでのカーボンシューズといえばエリートランナーに向けた "速く走るためのもの" でしたが、サブ4.0〜6.0といったビギナー&一般ランナー層に向けてカーボンを使ったのがYONEXの独自性であり素晴らしいところ。

いいところを突いてくるな...笑。

そろそろ秋以降の大会の話をちらほら聞くようになりました!YONEXシューズがあなたの助けになるかもしれません。要チェックです!






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