2022-8-6(ランニング中の "腕振り" は必要!?)

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最近走っていると自分の腕振りが何だか以前と違うことに気がつきました...。あれ!? なんか腕を振らずに走ろうとしている!?

その原因は多分ガイのリードを持って走っているからです笑。

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普通に考えて腕を振ったほうが速く楽に走れそうですが、それは研究でも明らかになっています。

The metabolic cost of human running: is swinging the arms worth it?
Christopher J Arellano, Rodger Kram
July 2014Journal of Experimental Biology 217(Pt 14):2456-61

例えば、こちらの研究では通常の腕振りを行うランニングと1)身体の後で腕を固定、2)胸の前で腕を固定、3)頭の上で手を固定、の3条件を比較しています。

その結果...

1)身体の後で腕を固定した場合は 3%、2)胸の前で固定した場合は 9%、3)頭の上で固定した場合は 13%、エネルギー消費が増えたとのこと。

また、腕振りを行わない条件ではランニング中の肩と骨盤の回旋角度が大きくなったそうです。

腕を振ることで脚のスイングの回旋を打ち消す効果があると言うのは以前から言われていますが、腕を振らないと胴体を大きく捻るようになるみたい。

以上のことから、ランニング中の腕振りには体幹のねじれを抑えるなどして動作の効率を良くし、エネルギー消費を抑える働きがあると考えられます。

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たまに腕を全く振らずに走る人がいますが、それはその人の走り方が特殊か、もしかしたら直すと効率が良くなるかも!?

一方で腕振りの役割はあくまで脚のスイングによる回旋を打ち消すようにバランスを取ることなので、一生懸命・積極的に腕を振れば速く走れるぞ!と言う訳でもなさそうです。

脚のスイングに合わせて腕は勝手に振られると言う感じか!?

ところで...

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これはアメリカで多分NIKEの開発チームが取得した特許なのですが...FOREARM SUPPORT GARMENT(前腕サポートウェア?)と言うそうです。

簡単にはランニング中の腕振りの際に、肘を曲げたまま固定しておくことができるウェア。

これなら脚のスイングとのバランスを取るために腕を振ることができ、しかも肘を自分で曲げておかなくて良いからその分のエネルギー消費が抑えらると言うアイデアみたい。

実際に選手たちにテストもされたようですが、見た目が格好悪いからボツになったそうです涙。




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