
スクワットをする際に「膝をつま先よりも前に出してはいけません!」という指導を受ける方が多いようです。
Sokka.でも運動指導の際はもちろん靴を選ぶ際に動作のチェックとしてスクワットをしていただくことがありますが、膝を前に出さないようにソロ〜っとスクワットをされる方が多い。
話を聞くと「スポーツクラブで教わった」とか「先輩から聞いた」とか「それって大切なことじゃないの!?」という感じの反応が多いのですが、それって本当なんでしょうか!?
以下の論文によると...
Optimizing Squat Technique—Revisited
Paul Comfort, John J McMahon, Timothy J. Suchomel
May 2018Strength and Conditioning Journal 40(6):1
Weight training of the thigh muscles using closed vs. open kinetic chain exercises: a comparison of performance enhancement
J Augustsson, A Esko, R Thomeé, U Svantesson
J Orthop Sports Phys Ther 27: 3–8, 1998.
Effect of knee position on hip and knee torques during the barbell squat
Fry AC, Smith JC, Schilling BK
J Strength CondRes 17: 629–633, 2003.
Kinematics of the trunk and the lower extremities during restricted and unrestricted squats
List R, Gulay T, Stoop M, Lorenzetti S
J Strength Cond Res 27: 1529–1538, 2013.
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スクワットを深くすると膝が前に出て靭帯と半月板に加わる力を増大させる。
膝がつま先よりも前に出ないようにすれば膝に加わる負荷を22%減らせるが、一方で股関節に加わる負荷は1,000%以上増加する。さらに、膝がつま先よりも出ないようにスクワットをした場合、体幹の前傾角度が増加し、それに伴って腰に加わる負荷も増える。
以上のことから、膝がつま先よりも前に出ないようにするスクワットは、膝の負荷がほんの少し減るだけで、股関節と腰に加わる負荷が大幅に増加し動作も不自然なのであまりお勧めしない。
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とのことでした。
膝がどれくらい前に出るかは脚の長さ(太ももやふくらはぎの長さ)や足首の柔軟性によって変わってくるかと思います。ふくらはぎよりも太ももの骨が長い人は膝が前に出やすいだろうし、足首が硬ければ膝は前に出にくい。
スクワットには膝がつま先よりも前に出る/出ないよりも大切なポイントがあり、つま先よりも膝が〜というのはあまり考えなくても良いというか、意識しすぎない方が良さそうです!
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