Training patterns associated with injury in New York City Marathon runners
Brett G Toresdahl, Jordan D Metzl, James Kinderknecht, Kathryn McElheny, Polly de Mille, Brianna Quijano, Mark A Fontana
British journal of Sports Medicine Vol 57, issue 3 (16 September, 2022)
こちらの研究では、ニューヨークシティマラソンに参加する735人のランナーを対象に、レース前16週間にわたってトレーニング量とケガの発生状況を調査しています。参考までに、実験に参加した人の平均年齢は41歳、男女比は女性が46%なので大体5:5です。
その結果、トレーニング中にケガをした人は294人(約40%)で、このうちのほとんどはちょっとした怪我で走るのに問題なかったようですが、30人(4.1%)は深刻なケガをしてマラソンが走れなかったそう。レース中にケガをした人は112人で走れた人の約16%だったとのこと。
どう言う人がケガをしやすかったか?を調べてみると、大雑把には「トレーニング量が急激に増加するとケガをしやすい」みたい。
具体的に "ACWR" と言う指標が示されています。これは "Acute:Chronic Workload Ratio" の略で、簡単には最近のトレーニング量と、習慣的なトレーニング量を比較したもの。例えば、この4週間毎日10km走っていた人が今週だけ毎日20km走ると、ACWRは 1400km(ここ1週間の走行距離)÷ 700km(平均的な1週間の走行距離)= 2.0となる。
この ACWRが、「1.5」 を超えるとケガをしやすいようです。
また、トレーニングを開始して最初の4週間と、レース前の4週間はケガをしやすいみたいなので注意が必要とのこと。
ケガをすると走るのも楽しくないですからね〜。大会が近づくと焦るかもしれませんが、無理なく健康的に、急激な練習は要注意です!ある程度は諦めて(受け入れて)、時には道の真ん中に寝っ転がって休憩するのも良いもんですヨ。
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